おうちかいごが終わるとき。それはお看取りだけではありません。諸事情により施設入所することになって終わることもあります。元気になって、いつの間にかおうちかいごが必要なくなっていることもあります。そしてときどきあるケースとして、ある出来事から、突然終わる場合があります。その出来事は一体何でしょうか。2分くらいで語ります。
さて、どんな出来事でしょうか。
それは、緊急入院です。
おうちかいごで何とか自宅で生活していたおばあちゃんが転んでしまい、脚を骨折。着の身着のまま救急車で病院へ行ったら「大腿骨頸部骨折」と診断され、緊急入院。それ以来、寝たきりになってしまった。寝たきりのかいごはおうちではできず、施設入所となってしまった。
おうちかいごで何とか自宅で生活していたおじいちゃんの咳がひどく、高熱も出てしまった。救急車を呼んで病院へ行くと「誤嚥性肺炎」の診断で緊急入院。その後、肺炎は収まったが、医師からは嚥下機能が低下しておりもう口から食べることはできない、と告げられ胃ろうを増設することに。胃ろうのおうちかいごはできず、施設入所となってしまった。
このように、けがや病気などの緊急事態で病院へかかったら、そのままおうちへ二度と帰ってこれなくなってしまった、というケースです。思い返すとあの日がおうちで過ごした最後の日だった、となります。そんなつもりで病院へかかったわけじゃないのに、という悔しい思いも少なくありません。しかし、こういったケースは結構あります。
osenbeも過去に、訪問時に救急車を要請して病院へ行ってもらった利用者さんが、そのまま帰宅できず施設入所になった、病院でご逝去された、というようなことを経験しています。帰れなくなるなら救急車は呼ばない、入院しない、という選択肢もあるので、救急車を要請する場合は、緊迫した状況下ではありますが、その可能性も考慮して慎重に進めるようにしています。土壇場で決めることは困難なので、日ごろ元気なうちに、人生の最期はどうしたいか、ということを、本人とその家族みなさんで確認しておくことが肝要です(専門的にはACPと言ったりします)。
人生の締めくくりに関わる話です。話しにくいことだと思いますが、考えて、ご家族と相談しておきましょう。
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