トロミをつける

この前、ヘルパーさんから聞いた一言。

「イノラスはむせちゃうから怖いのよねー」

 どういう状況なのか説明しますね。
 寝たきりで嚥下機能、つまり飲み込む力が低下してしまったおじいちゃんに、トロミをつけた食事の介助をしているのですが、イノラス(液体栄養剤)はトロミがつきにくく、毎回ゴホゴホと誤嚥をしてしまうのです。お味噌汁やポカリスエットなら大丈夫なんですが。
 誤嚥をすると肺炎のおそれが生じてきますから、ヘルパーさんとしては、大丈夫かなあ、いいのかなあと不安を感じてしまっていたわけです。

 ドラッグストアなどに行くと「トロミ剤」というものが売っています。しかし、イノラスなどのタンパク質が多いものは、トロミがつきにくいという特性があるのです。トロミ剤をたくさん入れてもイマイチつかない。トロミが付かないことに対して、気にしていないというか、トロミ剤はこんなもんだ、と半ばあきらめてしまっている人も案外多いかもしれませんね。

 このお悩みには、

「トロミ剤を一度混ぜてから10分くらい放置。そのあと、またしばらく混ぜる。するとだんだんとトロミが強くなってくる」

という方法が有効でした。たくさん入れてもあまりトロミが付かなかったのに、この方法だとトロミが強くなったのです。そして、おじいちゃんはむせにくく栄養価の高いイノラスを飲むことができるようになりました。

 似たような状況で、お悩みというほどでもない方でも、トロミ剤を使っている方はちょっと試してみてください。トロミ剤や経腸栄養剤にも種類があるので、すべてがうまくいくかはちょっとわかりません。すみません。

 トロミのつけ方のワンポイントアドバイスでした。

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